高野山 霊宝館(開創1200年特別開帳)

高野山2日目は大雨。

ですが、高野山霊宝館には宿坊・明王院から壇上伽藍を抜けると、徒歩10分ほどで行けるので、さほど濡れずに済みました。

逆に雨のおかげで出足が鈍ったのか、霊宝館は空いていてゆっくり見ることができました。

高野山霊宝館

高野山霊宝館は倍額払ってでも見る価値あり

高野山霊宝館はその名の通り、高野山にある文化財を収蔵・展示するところです。入館料は¥600ですが、その辺の博物展より見ごたえがあります(南海電鉄の「高野山・世界遺産きっぷ」を使うと入館料2割引)。

なぜなら、この霊宝館は国宝・重文などの指定文化財約28,000、その他書画・工芸品等50,000を所蔵。見せる(魅せる)ものには事欠きません。

今回は高野山開創1200年記念の特別公開ということで、「高野山三大秘宝と快慶作孔雀明王像(4/2~5/21)」展と「初公開!高野山の御神宝(3/21~7/5)」展が同時開催されていました。

ちなみに「高野山三大秘宝」とは

  1. 諸尊仏龕(しょそんぶつがん:国宝)=弘法大師空海が唐から持ち帰った携帯仏。観音開きになるよう細工された小さな丸太の中に、びっしりと菩薩像を浮き彫りにしたもの
  2. 聾瞽指帰(ろうこしいき:国宝)=弘法大師空海の真筆。「弘法も筆の誤り」と言いますが、実際はどうなのかがわかります。内容としては儒教・道教・仏教の優劣を論じ、結果「仏教がいちばん」というもの
  3. 飛行三鈷杵(ひぎょうさんこしょ;重文)=「三鈷の松」伝説の三鈷杵。投げるには重そうだけど、先っぽが折れているところがちょっとリアル^^

東京国立博物館に来たときには近づけないくらいの人気だったのですが、真正面で好きなだけ鑑賞できました。雨、感謝!

開創1200年記念特別展の見どころ

今回の特別公開では単体でも博物展のメインになりそうな、運慶・快慶作の仏像も惜しげもなく並べてありました。

まずは孔雀明王像(重文)。テーマにも入っている、今回の特別公開の主役です。快慶作で、元は壇上伽藍の孔雀堂の本尊でした。

この仏像は、金と緑がかった黒の対比がとても美しくて見入ってしまいます。模様もちょっとエキゾチックで、他の仏像とは異質な感じ。

孔雀にはハンガリーの名窯・ヘレンドのフィギュアのような細かい羽模様が全身に描かれています。孔雀に掛けられた垂(?)の繊細なデザインも美しく、ほんの少しの赤が効果的。まさに美仏です。

高野山霊宝館2

そして、もうひとつの注目株。

八大童子立像は不動明王に仕える童子で、そのうち6躯が運慶一門の作(国宝)。もともとは壇上伽藍の不動堂に安置されていました。

彩色がきれいに残っていて、孔雀明王像とは違う美しさです。カラフルだけど刺々しくない。何よりかわいい!

特に赤い肌の「制多伽童子(せいたかどうじ)」が人気のようです。なんとなく金太郎にも見えますが^^。

残りの2躯はオリジナルが失われたために後に作り足されたので国宝の付属物扱いになっています。

「阿耨達童子(あのくたどうじ)」が乗っている龍が、馬みたいに立っている姿もなかなか見ない形。ちゃんと片足を上げてポーズをとっています。(はじめは麒麟かと思いましたが、龍と書いてありました)

この8駆が不動明王坐像(重文)を挟み、一堂に並べられて見られるのはとても貴重な機会です。普段は文化財保護のために数年に一度、2躯程を大宝蔵展で展示するくらいに制限しているのだそう。

もう、このふたつを見ただけで私の目的は達せられました。

それ以外にも快慶作の重文・四天王立像(=甲冑の装飾が凝っていて、動きもダイナミック。顔も凛々しい)や同じく重文の深沙大将立像(=前者に勝るかっこよさ)など上げればキリがありません。

ひそかに、いちばん入口にある阿弥陀如来(重文)の優しい顔もお気に入り^^。

刀や書画などもありますが、あまり広くはないので、博物展や美術展のように見疲れることはありませんでした。

霊宝館の御朱印

この霊宝館にも御朱印があります。チケットを買うときに御朱印帳を預けて、帰りに受け取る形式です。

高野山霊宝館御朱印

ところで弘法も筆の誤りの件ですが、「聾瞽指帰」に誤字脱字はありました。しかも結構たくさん^^。

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