平安の秘仏展 展示会の限定御朱印を販売

東京国立博物館・本館で9/13~12/11に開催されている「平安の秘仏」展に行ってきました。

若冲展に続き、「てらたび」には関係ありませんが、特別展限定の御朱印が販売されていましたので、こちらでご紹介します。

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「平安の秘仏展」とは

滋賀県甲賀市の福生山櫟野寺(らくやじ)に安置されている仏像20体が展示されています。すべて平安時代のもので、重要文化財。

本館の特別展は平成館のものと違って、少数精鋭です。展示物はこの20体だけ。その分集中して見られますし、入場料が安いのも魅力です(展示数で割った単価は高いけど。6~7月の特別展「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」なんて、展示はたったの2体でした^^)。

十一面観音坐像は予想外の美しさ

さて、「十一面観音坐像」が今回のいちばんの見どころです。重要文化財の十一面観音の中では日本最大のものです。

こちらは秘仏で、通常33年毎の御開帳。ちなみに次の御開帳は2018年10月なので、意外と近いですね。

通常の御開帳では厨子に入っているので、窮屈な印象を受けます。また、暗くて全体があまりよく見えません。

それに比べて、今回の特別展ではゆったりとした空間で、360度見られます。通常の御開帳では見ることができない、十一面観音の真後ろにある「大笑面」の横顔も見ることができます(光背があるので、残念ながら正面の顔は見えません)。

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この十一面観音坐像は丈六仏です。丈六仏はメートル換算で、立像で約4.8m。座るとその半分の高さの仏像です。

この高さは本体の頭頂までの高さなので、頭上の十一面観音部分は別計算になり、それを加えると約3m。さらに蓮華座から光背まで入れると高さ5mにもなります。

大きさを競ったような仏像は、一般的に造形や表現力が稚拙だったりしますが、この十一面観音坐像は装飾品の細部まで見惚れるほど良くできています。自然に拝んでいる方が何人もいました。

(蛇足ながら、口元にほくろがあるように見える影が、ちょっと艶っぽくてステキ^^)

秘仏のため、1000年以上経っても、衣の色彩や文様が良く残っているので、その点でも皆の注目を集めていました。

近くで大きさを実感するのも良いのですが、離れて見ると、ライティングにより仏像からぼわ~っと光が放たれているように見えて、より神秘的に見えます。

特色豊かな櫟野寺の仏像たち

十一面観音坐像と並ぶとかなり小さく見えますが、「薬師如来坐像」も高さ約2.2mと存在感がある仏像です。顔立ちは、人の心を鷲づかみにする…というよりは、ほのぼのとしています。

しかし、曲げた腕にかかる衣の襞の表現があまりにも繊細で自然なので、見入ってしまいました(下の写真ではよく伝わらないけど^^;)。12世紀にこの表現力があったことに驚きます。

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櫟野寺の仏像は「甲賀様式」と呼ばれ、一本の線のような切れ長の目で気が強そうな顔と、すらっとした細身の体が特徴だそうです。

ユニークなのは、スタイルがいいわりに、顎に肉がつき過ぎているところ。ふくよかというよりもタプタプ…。二重顎どころではありません^^;。

普通は横から見ると顎のラインが「J」の字ですが、こちらの仏像は「ノ」の字です(この表現で伝わりますか?)。身体が華奢なので、あまりにもアンバランスでおもしろい^^。

あまり期待していませんでしたが、とても満足できる内容でした。

御朱印も「グッズ」の時代に

小さな特別展ですが、グッズはクリエイターとコラボしているので充実しています。おすすめは「マスキングテープ」。すべての仏像が勢ぞろいしています^^。

もうひとつのおすすめは、十一面観音坐像の大きめな写真のセットです。5枚一組で、実際には見られなかった「大笑面」のアップ写真も含まれています。

さて、冒頭でご紹介した特別展限定の御朱印は、グッズ売場の一角でひっそりと売られています。一枚づつ透明な袋に入っているので、自分の好きなものを選ぶことができます。でも、目立たないからかスルーする人多し。あまり人気なさそう。

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紙質は固い紺色の洋紙で金泥書き。一枚¥700。博物館のマージンもあるのか、御朱印としては高値です。でも、印刷ではなく、ご住職が一枚ずつ手書きされています。ですから、きれいな字体から殴り書きっぽいものまでいろいろあります。でも、印はとても丁寧に押されていました。

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御朱印ブームの過熱っぷりに、「来るところまで来たか」という思いですが、ちょっと話のネタに買ってみました。

右上には「東京出開帳」の印。出開帳…うまい言葉を思いついたなぁ、と思わずにやけてしまいます^^。

展覧会で出会う仏像は、あくまで美術鑑賞です。お寺の出開帳とは別物だと思いますので、私の中では、この御朱印もポストカードと同じ「お土産品」です。一緒に額装しようかな。

ちなみに、特別展関連のショップは通常のところの隣にあります。少し奥に引っ込んでいて目立たないので、そのまま帰ってしまう方も多いようです。

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余談ですが、東京三井記念美術館の特別展「松島 瑞巌寺と伊達政宗」(9/10~11/13)でも土日と、それに隣接する祭日に限定御朱印を販売しています。こちらは瑞巌寺の僧侶が直接販売するスタイルのよう。半紙に書かれたもので¥300。

昨年、奈良国立博物館の「白鳳展」では、薬師寺が限定御朱印を書いた御朱印帳を販売したようですね。それと比べれば良心的かも。

(そのうち、種類を増やしたりしてセット販売したりして^^;)

来年は1月中旬から春日大社の特別展もありますし、展覧会の限定御朱印はこのまま定着するでしょうか。

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