言わずと知れた富士山。白山・立山と並ぶ日本三霊山です。
かの弘法大師も登ったといわれるこの山の頂上には浅間大社奥宮とその末社の久須志神社という2社の神社があります。この2社で御朱印をいただけることはすでにご存知かと思います。
日本一高い場所にある神社(=神様に一番近い場所)でいただく御朱印はもちろん特別感がありますが、実際に特別な御朱印がいただけます。
超特大御朱印
日本一大きな御朱印があるのが、この富士山本宮浅間大社の奥宮と久須志神社です。
一番大きな御朱印は直径・約21.5cm。御朱印帳に納まりそうな大きさで最大のものは約16cmもあります。
《補足》
埼玉県東松山市の箭弓稲荷神社で今年5月、1.3m角の御朱印が完成しました。ギネスにも認定されましたが、クレーンを使わなければ押せない御朱印なんて実用性がないので、あえて無視しました。
大きな御朱印は色紙や手ぬぐいなどに押していただくことが多く、神社でも特製のものを用意しています。もちろん持参しても良く、私のいとこは白いTシャツの真ん中に押してもらって来ました。
(よく怒られなかったな…^^;)
当時の御朱印は富士山の土を混ぜた朱肉を使っていたので、少し剥げ落ちてムラになっていましたが、とても丁寧に押されていました。私なら笈摺(おいずる)の背中にバーンと押してもらいたいものですが…。
もっとも、これは10年以上昔の話で、彼曰く「ハンコ(御朱印のこと)をもらっていたのは俺だけだった」時代。
世界遺産に登録されてからの富士登山人気と相まって大忙しの現在では対応が変わっているかもしれません。
遊び心満載の御朱印システム
ところで、この2社の御朱印はほかの神社と異なる、面白いシステムがあります。
それは、カスタムオーダーができること。
定型の形はもちろんあるのですが、何度も登頂される方のために同じ大きさの印が数種類あり、その組み合わせを自分で選べます。御朱印代は印の数や墨書きの有り無しによって変わってきます。「〇cm印1ついくら」という具合に。
ちなみに、定型の御朱印代は¥1,000。
神社限定の御朱印帳もあって大人気ですが、なんだが散在しそう…^^;。
申年限定御朱印
2016年は申年です。富士山本宮浅間大社は「申の日に富士山が現れた」という故事から申を重用しています。神使いも猿です。
それとは別に、「庚申の年に突然空が晴れ渡り、富士山が全姿を現した」という伝説もあるそうです。
ということで、申年は富士山本宮浅間大社の御縁年。申年限定の御朱印が授与されます。
御朱印に干支が記載されているので、丙申の御朱印は次回は60年後。さらに元号が入るので、今年だけの御朱印ということになります。
ちなみに伝説の「庚申の年」は2040年。あと24年あります。
丙申の今年は「丙申の年に逆打ちして弘法大師に巡り会えた」という伝説に倣い、四国霊場が大変な人気です。でも残念なことに、四国札所は御朱印に日付が入りません。記録として残らないのは少し寂しいですね。
御朱印以外のお楽しみも
もともと御朱印がブームになる前から、富士登山のアイテムとして人気がありました。
焼印
五合目で四角い木製の金剛杖を買い、そこに要所要所で焼印を押してもらいながら登山をすると、富士登山の足跡が残せるというもの。
宿泊した山小屋の焼印やその年限定の焼印など、富士登山者の一番のお楽しみアイテム。山頂では神社で朱印を押してもらうこともできます。
富士山で「御朱印」と言うとこちらを想像する方も多いようです。
登山時は大切なアイテムですが、下山後は粗大ごみ化する確率が高そうです。先出のいとこの家では、家庭菜園のきゅうりの添え棒になっていました^^。
風景印
山頂には簡易郵便局があり、登頂記念にレターなどを送ることができます。
すると、一般的な黒い消印ではなく、えんじ色の絵柄の入った「風景印」と呼ばれる消印を押して発送されます。
消印が登頂記念日になり、その地にちなんだ図案と郵便局名の「富士山頂」の文字が入るので、受け取った人にも特別感が得られます。
郵便局が開いているときに限られますが、実際に郵便を送らなくても官製はがきや最低郵便料金分の切手を貼ったカードなどに、風景印を押してもらうこともできます。
記念品としてならこちらの方がおすすめ。富士山の絵葉書に富士山図案の切手を貼るなど、とことんこだわる人もいます。
風景印は富士山頂郵便局のほかに、富士山五合目郵便局でも取り扱っています。図案も異なるので、両方回ってみてはいかがでしょう?
富士山は憧れの山ですが、私は登山未経験の身。ハードルが高過ぎてムリです。せっかく、新しい祝日「山の日」記念もあるのですが…。
御朱印を受けた方はぜひ、その画像を送ってください。こちらで紹介させていただきます。
最後に蛇足ですが、上記のものは全て夏の開山期のみの取り扱いです(7月中旬~8月中旬ごろ)。念のため。
<追記>御朱印の画像をいただきました!
aogen様から浅間大社奥宮の御朱印2種の画像をいただきました。右側の御朱印が、申年限定の御朱印です。
画像と一緒にいただいた案内文も併せてご紹介します。
今年の奥宮の御朱印と、 申年限定のものです。 久須志神社には行かなかったので、今年は この2枚だけになります。 熔岩の粉末から作った朱肉なので、色が 違うのが分かると思います。
aogen様は毎年、富士登山をされているそう。
平地ならばいくらでも歩ける私ですが、富士山は挑戦する気にもなれませんでした。それを毎年なんて、頭が下がる思いです。
苦労して登山をした方のみがいただける御朱印には、昔ながらの巡礼と同じ重さを感じてしまいます。
aogen様、ありがとうございました。
コメント
はじめまして。
楽しく拝見させていただいております。
富士山には毎夏、登山していて、
御朱印も頂いてますが、カスタムできるのは
知りませんでした。
今年は申年のと2つ頂きましたが、
写真の投稿の仕方が分かりませんでした。
aogen様
「てらたび.com」をご覧いただきまして、ありがとうございます。
”楽しく拝見…”だなんて、とてもうれしいです。
毎年富士山に登られているのですね。私は考えただけでギブアップしましたので尊敬します^^。
さて、写真投稿の件ですが、「問い合わせ」のところからできるようになっています。
いちばん下の、添付画像の「ファイルを選択」をクリックすると選べるようになります。
今のところ、1度の送信で1枚しか送れないのでお手数をおかけするのですが、もしもまだ投稿いただけるのでしたらぜひお願いします。
こちらでご紹介させてください。